NHS: National Health Service (健康保険)
英国の国民保険 NHS(National Health Service)は、国の税金でまかなわれており、原則的に診察時に支払いをする必要はありません(処方薬、歯科、眼科検診を除く)。
NHSに加入する条件としては、イギリスで6ヶ月以上就労し、NIを登録していること、または学生であれば週15時間(フルタイム)コースで6ヶ月以上の正規留学であることです。
加入条件に満たない6ヶ月以内の留学は加入することができませんが、私費負担で日系の医療機関などのプライベートクリニック等を利用できます。
NHSの登録・利用の方法
1. まず、自宅近くのGP(General Practice:担当医)診療所に患者登録を行います。
GPの所在地はNHSのHPの検索アイコンを使って調べることが出来ます。
2. GPを選択したら、電話で、もしくは窓口に赴いて、登録の予約を取ります。登録日には、住所など必要事項の記入の後、身長や体重の測定、既往歴(過去の病気)などの聴取が行われ、必要であれば予防接種などのアドバイスがもらえます。
こうして居住地区のGPに登録すると、当該GPによってあなたのデータがNHSに登録され、同時にNHSナンバーが決定します。
この番号が決定されることはあなたがNHSに加入済みであることを意味し、後に引越しなどでGPを代える場合に必要になります。
NHSナンバーはGPや看護師に尋ねれば教えてもらえます(一部地域ではNHSナンバーの記入されたNHS Medical Cardが自宅に送付されます)。
3. NHSで専門的な治療を受ける場合には、ほとんどのケースにおいてGPが専門医への窓口となります。
逆に言えば、GPの診断と紹介無くしては専門的な治療を受けることが出来ない、ということになります。
また、診察を希望する場合にはGPの診療所に事前に登録しておく必要があります。
登録日には診察を受けられない可能性があることから、体調が悪くなった時になって初めてGP診療所に赴いた場合、実際の診察まで何週間か待つことになる可能性があります。
また、GPに登録しておくと、NHSが行っている定期サービスである小児の予防接種、女性の乳がん検診、子宮頸がん検診に関する情報を受け取ることができます。
いざというときのためだけではなく、日頃の体調管理にもつながりますので、NHS加入の資格のある方は、なるべく早めに最寄のGPに登録されることをお勧めします。